

いちかわコルトンプラザ店の食品フロアを改装しフードスタイルストアを実験
今後、イオングループが進めるフォーマットの再編では、GMSは衣食住総合のイオンスタイルストアか、シニアをターゲットとしたGGストア、食の総合を目指すフードスタイルストアの3つに集約していく。このうち、フードスタイルストアの開発はダイエーを中心に進める。
ただ、ダイエーの店舗すべてがフードスタイルストアになるのではない。衣食住で収益を上げている店舗については、イオンスタイルストアに転換していく。
ダイエーの近澤靖英取締役は、既存店をフードスタイルストアに転換することで、これまで取りこぼしていた客層の掘り起こしにつなげるという。
「当社の主要客層は、チラシを見て来店される専業主婦だ。多くのSMも同様だが、既に前時代のモデルといえる。そのため、当社では周辺の人口構成と実際の客層が乖離し、本来なら店舗周辺に多いはずの30~40代の働く女性を取りこぼしている。フードスタイルストアによって、増え続ける有職女性に来店していただける売場を目指す」(近澤取締役)
なお、フードスタイルストアの実験店と位置づけるいちかわコルトンプラザ店は、食品フロアこそフードスタイルストアのプロトタイプであるものの、衣料・住関連フロアを含めたトータルでは衣食住の総合モデルを維持している。通年で稼働する15年度の売上は、13年度の1.2倍にあたる84億円を計画し、衣料・住関連で構成比4割を見込む。
来春、関東と近畿圏で多層階型のGMSを転換するフードスタイルストア1号店では、食品の構成比がより高くなる計画だ。
日刊流通ジャーナル2014年12月5日号より