フードスタイルストアと都市型スーパーにフォーマット集約

ダイエーはエリア(首都圏、京阪神)、食品に特化し、再生から成長を目指す。グループのSMを牽引していく方向で、主力の都市型スーパーマーケットとフードスタイルストアに集約する。その一環で、281店中、エリアから外れ、2つのフォーマットに収斂されない郊外型店舗、フルライン型の88店をグループ各社に譲渡する。
北海道の16店をイオン北海道とマックスバリュ北海道、関東・名古屋・近畿の34店をイオンリテール、九州の38店をイオン九州とマックスバリュ九州に譲渡することで、合意した。北海道・名古屋・九州は15年9月1日、関東・近畿の29店は16年3月1日に譲渡する。
近澤靖英社長は「従来のリストラや事業撤退による再生ではなく、全く新しい業態イノベーターとして、事業構造改革に取り組む」としている。14年度から中食、即食を強化を進めており、今年3月21日にリニューアルオープンした西八王子店(東京都)は、その集大成と位置づけている。また昨年11月にフードスタイルストアの実験店としてリニューアルオープンしたいちかわコルトンプラザ店(千葉県市川市)は食品が20%増で推移している。上期に赤羽店(東京都北区)、三宮駅前店(兵庫県神戸市)をフードスタイルストアに転換する予定だ。
「また高コスト体質の見直しで、さらにイオン、丸紅のシナジーを追求する。流動化物件の買い戻し、リーシング力の活用、700人のグループの出向など、シナジーの最大化で損益構造を改革する」(近澤社長)
日刊流通ジャーナル2015年4月9日号より抜粋