コア商材の価値向上を継続、15年度は6.5%増を計画
西友(スティーブ・デイカスCEO)は14年度、惣菜事業の若菜の既存店が5.1%増と好調だった。コンビニエンスストアの中食をベンチマークした商品開発や、夕方以降の品揃えの充実を目指したオペレーション改革が奏功した。今期はこれらの取り組みを深堀りする。EDLPと品質アップをベースに、家庭の味わいの追求と、ヘルスコンシャスへの対応を強化する。オペレーションはエリア・店舗格差の縮小を目指し、成功事例の水平展開のスピードアップに取り組む。
今期はコア商材の品質アップで、サプライヤーと連携して家庭的な味わいの追求と健康・美容訴求の要素を取り入れる。
若菜の中村社長は、「毎日食べても飽きない家庭的な味を追求するうえで、専門技術は不可欠だ。第1弾として、から揚げと並んで食卓への出現率が高いハンバーグを1年かけて開発した。EDLPと単品の価値アップを両立することでユーザーのさらなる拡大と既存ユーザーの利用頻度アップにつなげる。15年度は既存店ベースで6.5%増を目指す」としている。
4月17日に発売した「ごちそうハンバーグ」(本体198円)は食肉加工メーカーとのコラボで、「彩り野菜のサラダ」(198円)に添付するドレッシングは油脂メーカー、だしメーカーと3社で開発した。ハンバーグはメーカーの包餡技術で2層に設計し、サイズの違う2種類のタマネギのみじん切りで手づくり感を演出した。スチームコンベクションで中まで加熱した後、表面を焼き上げ、専用に開発したデミグラスソースと合わせる。ハンバーグを活用した商品開発として「手づくりハンバーガー」(250円)と「ごちそうハンバーグ弁当」(370円)も展開する。
日刊流通ジャーナル2015年4月27日号より抜粋