既存店は17社中13社が前年クリア
主要ドラッグストアの4月度は、月末締めの企業を中心に、増税前の駆け込み需要の反動から回復した。前年をクリアした企業は、全店ベースが18社中14社(前月比7社増)、既存店ベースが17社中13社(同11社増)だった。花粉の飛散は早い時期に収束してマスクや鼻炎薬が伸び悩んだが、好天が続いて気温が上昇し、日焼け止めや制汗剤、殺虫剤などが好調だった。5月度は15日・20日締め企業が反動から回復するほか、季節品も引き続き好調で良好な数値が見込まれる。
昨年の3月末に消費増税の駆け込み需要のピークがあったため、4月度の実績は月末締めと15日・20日締めの企業で明暗が分かれた。月末締め企業は、3月の大幅な落ち込みから回復し、既存店が軒並み2ケタ増となった。マツモトキヨシHD、サンドラッグ、ココカラファイン、レデイ薬局、薬王堂は20%を超えている。
15日締めと20日締めの企業は4月が反動のピークで、大半の企業はマイナスだった。ただクスリのアオキ(20日締め)は、3月が1.8%減だったものの、4月度は1.5%増とプラスに転換した。
スギHD(月末締め)の既存店は、スギ薬局事業20.0%増、ディスカウント業態のジャパン事業19.3%増のトータル19.8%増だった。駆け込み需要が大きかった化粧品とホームケアの回復に加え、調剤が18.1%増と好調を維持している。5月度の既存店も2ケタ増で着地する予定で、第1四半期(3〜5月)業績も好調である。
カワチ薬品(15日締め)の既存店は、単体が20.5%減、横浜ファーマシーを含む連結が22.5%減だった。駆け込み需要で好調だった高単価品の反動に加え、前年に実施した販促の反動もあり、2ケタ減となった。
アインファーマシーズ(月末締め)の既存店は11.6%増だった。調剤薬局を展開する医薬事業は、平日日数が昨年同数だが処方箋枚数は2.9%伸び、単価も7.4%増となって10.5%増。また物販事業は客数3.8%増、客単価17.2%増の21.7%増となっている。
日刊ドラッグストア 2015年6月1日号より抜粋