全米第2位のDrug.Sで、調剤薬給付管理事業(PBM)最大手の「CVS ヘルス」(CVS Health)は15日、全米ディスカウントストア第2位の「ターゲット」(Target)のファーマシー事業とインストアクリニック事業を買収することで最終合意し、両社で合意書に調印した。この結果CVS ヘルスは、ターゲットが全米47州で1660店を展開するファーマシー事業と80近いインストアクリニック事業を、総額19億ドルで今年末にも買収を完了させる見通しとなった。
今回はさらに、今後3年以内に、ターゲット店内に新たに20のCVS ヘルスのインストアクリニック「ミニッツクリニック」(minuteclinic's)を開設することでも合意した。CVS ヘルスはこのミニッツクリニックを2017年までに1500ヵ所にする計画で、今回の合意もその一環である。
また両社は、ターゲットのスモールフォーマットの「ターゲットエクスプレス」を含めたCVS ファーマシーとの共同により、新たに5から10のフォーマットの開発にも取り組むことにしている。
CVS ヘルスでは今回の買収により、シアトル、デンバー、ポートランド、ソルトレークシティなどのニューマーケットに進出することになる。一方、ターゲットは、CVS ヘルスとのパートナーシップにより、長期的に客数増を図れると同時に、ウエルネスケアに関するカテゴリーの強化にも本格的に取り組むことにしている。
ヘルスケア分野で新たな成長めざす
CVS ヘルスのラリー メルロ(Larry Merlo)社長兼CEOは、「ターゲットとの提携は、我々の持つブランドと企業文化を飛躍的に向上させると同時に、ヘルスケア分野でさらなる幅広い成長機会を生み出す。ターゲットも、我々のユニークなヘルスケアサービスをよりローコストで利用することができるようになる」と語る。
ターゲットのブライアン コーネル(Brian Cornell)会長兼CEOは、「CVS ヘルスとの提携により、我々の顧客に業界をリードする優れたヘルスケアサービスとウエルネスに関する商品を提供することができる」と語る。
日刊ドラッグストア2015年6月18日号より