日本ドラッグチェーン会(NID、佐野訓久会長)が先頃開催した秋季商品展示会の買上額が前秋季比22億円増の302億円となった。300億円越えは春・秋の展示会を通じ2004年来11年ぶり。マツモトキヨシグループは約6億円の減少だったが、ドラッグストアモリやウエルシアHDなど上位加盟社の買上が大幅に増えた。また今年5月に再入会した丸大サクラヰ薬局の上乗せもあった。PBの買上額は2ケタ増の87億円で、総買上額に占めるPB比率は0.9P上昇し28.8%となっている。

出展メーカー15社増の355社
秋季展示会は6月30日、7月1日の2日間、神戸国際展示場で催された。参加した加盟社は前秋季比8社減の92社だったが、出展メーカーは15社増の355社(うち新規出展は29社)に上り、参加卸も4社増の23社となった。成約目標は前秋季比約20億円増の300億円と設定した。事前約定で248億円を計上し、マツモトキヨシHDを含む当日2日間の動向が注目された。
総買上額は前秋季比7.8%増、金額で約22億円増の302億5050万円となった。秋季としては12年来4季連続の増加で、300億円越えは春季・秋季を通じ11年ぶりとなる。実績のピークは03年秋季の341億円、04年春季の374億円で、05年春季に当時のマツモトキヨシが大幅に減少してから200億円台が続いたが、この間は上位加盟社の規模拡大に伴う買い上げの増加が目立っていた。
上位10社の比率2.2P増の74.8%
買上額第1位はドラッグストアモリの53億1402万円で、金額で13億円増、29.8%の大幅増だった。第2位はウエルシア薬局の51億2654万円で、昨年9月に事業会社を統合し前季比はないが、旧ウエルシア関東、旧高田薬局、旧ウエルシア関西をあわせた前季比は14.9%増となる。なお今春季の実績は2億円以下(20位以下)だが、今回は旧子会社で支持されていたNID商品を増やしたと考えられる。
第3位はマツモトキヨシHDの27億5260万円で前季比は18.5%減だった。同社とグループのマツモトキヨシ九州販売と同甲信越販売の合計も、14.3%減の34億8610万円となっている。
以下、第4位がザグザグの20億3784万円(7.3%減)、第5位がププレひまわりの16億3298万円(15.5%増)、第6位がセキ薬品の15億2891万円(17.3%増)、第7位がゴダイの14億2103万円(13.1%増)、第8位が中部薬品の14億0104万円(54.5%増)、第9位がトモズの13億8660万円(33.8%増)、第10位が薬王堂の10億4341万円(17.4%減)と続く。
上位10社の合計は約236億円で、総買上額に占める割合は前季比5.5P上昇の78.1%だった。さらに上位20社の合計は約278億円で、割合は2.5P上昇の92.1%とした。なお今年5月末にNIDに再入会した丸大サクラヰ薬局は2億7118万円を購入し、18位にランクインしている。
日刊ドラッグストア2015年7月9日号より抜粋