欧米最大のドラッグストアで、欧州最大の医療用医薬品卸でもある「ウォルグリーン ブーツ アライアンス」(Walgreens boots Alliance)の2015年第3四半期決算(2014.9〜2015.5)は、昨年12月31日付で経営統合したアライアンス ブーツの2015年1月から5月まで5ヵ月間の業績が含まれたことや、経営統合に伴う特別利益の計上などで大幅な増収増益となった。
なお経営統合に際して退任したウォルグリーンのグレッグ ワッソン(Greg Wasson)CEOに代わり、副会長兼暫定CEOとして新会社の経営にあたってきたアライアンス ブーツのステファノ ペッシーナ(Stefano Pessina)CEOが、7月9日付で正式に新会社のCEOに就任した。なおジェイムス スキナー(James Skinner )会長は留任している。
ウォルグリーン ブーツ アランアンスの第3四半期累計の売上高は30.7%増の749億2200万ドル、営業利益は19.5%増の38億3200万ドル、純利益は特別利益の計上で94.8%増の41億9400万ドルとなった。
経営統合の影響で、荒利益率は2.1P減の26.2%と低下したが、経費率は2P減の21.5%と良化している。この結果、営業利益率は0.5P減の5.1%とやや低下したが、純利益率は一過性効果で1.8P増の5.6%と大幅に向上している。
経営統合に伴うシナジー効果は、第3四半期累計で5億0400万ドルとなり、通期では少なくとも6億5000万ドルを見込んでいる。来期はさらに10億ドル以上のシナジー効果を見込んでいる。
さらに同社は2017年度末までに15億ドルのコスト削減を計画している。この政策の一環としてUSAで200店の不採算店舗の閉鎖を見込んでおり、2015年度は70〜80店を閉鎖する方針で、既に9店を閉鎖している。インターナショナルでも店舗以外でのコスト削減を推進する。
日刊ドラッグストア2015年7月15日号より抜粋