クスリのアオキ(青木宏憲社長)の2015年5月期決算は、旺盛な出店と既存店の好調で大幅増収増益だった。新物流センターや各種システムの稼働で経費を抑制し、経常利益率は5.9%の水準に高めた。今期は北関東や東海近畿の新規エリアの出店比率が高まることや、価格強化や食品拡充による収益低下を織り込み、増収減益を見込む。
15年度の設備投資額は前期比3割増となる112億0500万円を計画。内訳は出店に95億4900万円、改装に14億4400万円、システムに1億4100万円を投じる。出店は過去最多の52店で、うち調剤併設型は25店を開設する。新規エリアには38店を開設し、新規エリアの出店比率は73%とさらに高まる。
改装は18店で実施するが、「前期までに250坪以上の店舗の9割の改装を終えた。現在の300坪型は標準店舗として完成しており、当面はこのフォーマットで出店を継続する。一方で450坪型はSM市場を狙う次世代型と位置付けており、このフォーマットを確立した後に、大型店の改装をおこないたい」(青木社長)という。
出店の加速に加え、価格政策の強化や食品の充実を営業施策に盛り込んだことで、今期業績は2ケタ増収ながら6期ぶりの営業減益を見込む。上期は増益基調だが、第3四半期の出店数が多いため下期に減益となる。既存店伸長率は上期6.6%増、下期5.5%増で、通期では6.0%増と計画した。

日刊ドラッグストア2015年7月23日号より抜粋