フランスのグローバルリテイラー、「カルフール」(Carrefour)の2015年上期決算(1~6月)は、フランスを除くヨーロッパ、南米は好調だったが、フランスやアジアが苦戦したことで増収減益となった。
売上高は5.2%増の377億3900万ユーロ、営業利益は24.9%減の7億4500万ユーロ、純利益は29.1%減の3億0400万ユーロとなった。
荒利益率は0.5P増の23.0%とやや上昇したが、経費率は0.9P増の21.1%と悪化している。この結果、営業利益率は1.1P減の2.0%、純利益率は0.6P減の0.8%と収益性は低下している。
地域別の業績は、フランスが売上高で3.4%増の175億8700万ユーロ、既存事業による営業利益(以下同)で20.9%減の3億2100万ユーロの増収減益だった。増収は3期連続で、ハイパーマーケット、スーパーマーケット、コンビニエンスストアと全てのフォーマットで売上を伸ばした。フランスを除くヨーロッパは、売上高で2.0%増の93億5600万ユーロ、営業利益で244.1%増の1億2200万ユーロの増収増益だった。とくにスペインでの成長を加速させている。
南米は売上高で12.4%増の72億5700万ユーロ、営業利益で20.0%増の2億9600万ユーロの増収増益だった。ブラジルでは売上№1の座を堅持している。アジアは売上高で9.3%増の35億3800万ユーロ、営業利益で40.2%減の5000万ユーロの増収減益だった。中国では新たなビジネスモデルを模索している。
期末店舗数は、ハイパーマーケットが14店純増の1461店、スーパーマーケットが83店純増の3210店、コンビニエンスストアが316店純増の7066店、キャッシュ&キャリーが173店の計1万1910店となっている。
なお前期には、フランスでハードディスカウンターのDIAを買収している。またeコマースへの投資を拡大している。
日刊流通ジャーナル2015年8月7日号より