
Tポイントプログラムに加盟するソフトバンク(宮内謙社長)は、同社の携帯電話ユーザー向けのサービスとして、小売チェーンとのポイント連携を強化する。
8月4日からファミリーマートでの購入にポイントを3倍付与するサービスを開始した。通常は200円につき1Pのところ、3P付与する。ソフトバンクユーザーは、ウェブの会員用ページやソフトバンクショップでTカードの事前登録を行う必要がある。また、決済手段としてソフトバンクカードを使用した場合、最大で5倍のTポイントを付与する。
10月9日にはボーナスポイントの対象を外食チェーンの「ガスト」や、CD・DVD・書籍などを扱う「TSUTAYA」に拡大する。合わせてソフトバンク、ファミリーマートを加えた4社合同キャンペーンを展開する。
Tポイントプログラムには現在、125社・43万店超が参加している。Tカード会員5477万人は、重複しているカードホルダーを除外し、かつ年間1回以上の利用者をカウントしたものだ。月間1回以上の利用者は3901万人、週間でも2371万人が利用しているという。
カード会員は首都圏が高く、東京都内での保有率は57.9%となっている。累計では1億7590万枚を発行し、Tカードを利用した年間の買物総額は5兆1746億円にのぼる。
Tポイント・ジャパンの村口伸一取締役会長は、「Tポイントの販促は個別に行うのが一般的で、4社合同は初めての取り組みになる。業態間のユーザーの重なりや親和性が、より見えてくるだろう。4社の取り組みが発展し、参加企業がさらに増えると期待している」
また、ファミリーマート新規事業開発本部長の玉巻裕章取締役常務執行役員は、「ファミマTカードの会員数は現在800万人となっている。Tカードの効果は来店頻度のアップだけでなく、ポイントを利用することによる決済手段の利便性向上につながっている。電子マネーの普及などと同様、キャッシュレスの動きの一環と考えている」と語った。
NTTドコモはローソンと連携
携帯事業会社による小売チェーンとのポイント連携では、NTTドコモが今年12月、独自のポイントプログラム「dポイント」を導入する。コンビニエンスストアでは、ローソンが同ポイントへの参加を決めている。dポイントのスタートに先行し、ローソンでは6月からNTTドコモが発行するクレジットカードでの決済で3%割引になるサービスが始まっている。
日刊流通ジャーナル2015年9月9日号より抜粋