ツルハホールディングス(堀川政司社長)は11月上旬をめどに、レデイ薬局(本部愛媛県松山市、三橋信也社長)の株式51%を公開買い付けで取得し子会社化する。残る49%はフジ(尾﨑英雄社長)が公開買い付けで保有率を高めて取得する予定だ。なおツルハグループは8月16日付で、事業子会社であるハーティウォンツがウエルネス湖北を吸収合併して、商号を「ツルハグループ ドラッグ&ファーマシー西日本」(TGN)に変更した。レデイ薬局とTGNを合わせた店舗数は430店を超え、売上高も1400億円に迫る規模となる。今後は両社のグループシナジーを追求し、ツルハグループにおける西日本エリアの中核としていく。

大船正博取締役常務執行役員 管理本部長は16日、同社第1四半期決算説明会で、レデイ薬局の子会社化について次のように説明した。
「レデイ薬局については現在精査中で、HDの業績に寄与するのは今期下期からになる。同社は現状では2%台の営業利益率だが、当グループ入りすることで、帳合や仕入の統一、管理部門の圧縮などグループシナジーを追求して、短期間で4~5%台の営業利益率に持っていきたい。これはこれまでの事業子会社の例でもそれほど難しいことではない。
またTGNについては、再編成したことで仕入や帳合を統一し、4~5億円のシナジー効果を出しつつある。管理部門も圧縮し、広島と山陰にあった本部機能を広島に集約するなど、この面でもコスト削減が進んでいる。
レデイ薬局とTGNは同じ地域でドミナント展開しており、さらなるスケールメリットが期待できる。将来的には管理部門の一本化も進めていく。こうしたグループシナジーの追求で、西日本地域の収益性は2、3年で倍になる見通しだ」
第1四半期決算、2桁の増収増益
ツルハHDの第1四半期決算(8月15日締)は、既存店が好調に推移したことや、出店が計画を上回ったことなどで2桁の増収増益となった。
売上高は11.9%増の1231億5400万円、営業利益は21.3%増の86億1000万円、経常利益は21.9%増の89億7200万円、純利益は減税などの関係もあって33.6%増の58億1400万円となった。
荒利益率は0.1P増の27.9%、経費率は0.5P減の20.9%と共に良化している。この結果、営業利益率は0.5P増の7.0%、経常利益率は0.6P増の7.3%と収益性はさらに高まった。
「期中の新店は計画の25店を上回る31店となった。既存店も計画の1.3%増に対して6.2%増と好調で、これにより営業利益が14億円上振れした」(大船本部長)としている。
既存店の内訳は、客数2.8%増、客単価3.3%増(うち購買点数1.5%増)となっている。地域別では、北海道3.5%増、東北6.3%増、関東・甲信5.5%増、中部・関西は、インバウンドの売上が大きい「道頓堀店」(大阪市)の寄与などで59.8%増、中国・四国・九州は4.2%増となっている。
日刊ドラッグストア2015年9月25日号より抜粋