ウエルシアホールディングス(水野秀晴社長)は今期(2016年2月期)、24時間調剤店舗を現在の2店舗から30店と一挙に増やす。来期(2017年2月)末までにはさらに100店舗まで拡大する。池野隆光会長は「地域包括医療の一環として、24時間調剤、在宅介護などを積極的に推進する。無菌調剤室も設置して地域の人々に開放する。このため高度な知識を持つ薬剤師の研修に力を入れる」と語る。
9月1日付でウエルシアHDの完全子会社となったCFSコーポレーションの宮下雄二社長は、「当社とウエルシアHDとの違いは、ドラッグストアとして取り組むべき地域医療に対する考え方である。地域包括医療の中で、調剤、在宅医療などの面でウエルシアHDは業界の先頭を走り続けている。
当社は来年3月1日付で基幹システムをウエルシアHDに統合し、帳合も統一する。また、店舗の改装も積極的に取り組んでおり、既に35店の改装を終えた。今期末までには改装店舗を50店にまで増やす」と語る。
第2四半期決算、2ケタの増収増益
ウエルシアHDの2015年第2四半期決算(3~8月)は、3月1日付でタキヤ、シミズ薬品が加わったこともあり大幅な増収増益となった。
売上高は22.6%増の2309億9000万円、営業利益は10.0%増の76億7100万円、経常利益は10.4%増の82億0100万円、純利益は14.4%増の44億1300万円となり、純利益以外はいずれも計画を上回った。
荒利益率は0.2P減の27.8%とやや低下したが、荒利益率の低いタキヤ、シミズ薬品が加わったためで、ウエルシア薬局は0.1P増の28.2%と向上している。
一方、販管費比率は0.2P増の24.5%とやや悪化している。これも荒利益率同様、販管費比率が高い前記2社が加わったためで、ウエルシア薬局は0.1P増の24.1%とほぼ同水準を維持している。なおタキヤ、シミズ薬品に基幹システムを導入したことや、両社合計で111店を調剤併設を軸として改装したことが経費を押し上げている。
事業会社別の業績は、ウエルシア薬局が売上高で12.5%増の2109億7700万円、営業利益で14.9%増の86億9700万円となった。タキヤは売上高129億0200万円、営業損失4億8200万円、シミズ薬品は売上高60億3800万円、営業損失3億7500万円となっている。なおタキヤは改装を機に店名をウエルシアに統一している。
営業利益率は3.3%となったが、ウエルシア薬局は4.1%と4%台を維持している。なおタキヤは12月1日付でウエルシア薬局が吸収合併することにしている。
調剤の売上高は33.8%増の304億3700万円で、売上構成比は13.2%となっている。調剤併設店は期中63店増加し750店となった。調剤併設率は65.2%である。
日刊ドラッグストア2015年10月27日号より抜粋