いなげや(成瀬直人社長)は12月10日、東京都立川市に新しいコンセプトを数多く導入した旗艦店、「ブルーミングブルーミー ららぽーと立川立飛店」をオープンする。「食に関する新しい試みに様々な角度から取り組む」(成瀬社長)としており、今年9月オープンした「新ゆり ヨネッティー王禅寺前店」(川崎市麻布区)での取り組みをさらに発展させる。
成瀬社長は、立川立飛店のねらいについて、「王禅寺前店(売場面積620坪)は、立川立飛店(同679坪)の言わば前哨戦という位置付けであり、この店で挑戦した様々な試みを取捨選択しながら、さらに発展させていく。当社は2年半前から、素材中心のSMから、惣菜を柱とするSMへの脱皮を推進してきた。その集大成がこの立川立飛店である。
最近の傾向として、食に関する競争があらゆる業態間で激しくなっている。このため、『食に関しては いなげやだ』とお客さまに評価されるような店づくりに様々な角度から挑戦していく。
例えば同店には40席の『くつろぎスペース』を設けるが、将来的には、レストランをイメージした取り組みと位置付けている。ここでは、デリカバイキング、サラダバー、インストアベーカリー、惣菜などを、その場で気軽に食べられるようにしたい。この店ではまだ実現できないが、将来的には、ワインバーやパブ風の居酒屋なども面白いと思う」と語る。
立川立飛店は、JR中央線立川駅から多摩モノレールで2駅の立飛駅南側に開設される西東京エリアで初のリージョナルSC「三井ショッピングパーク ららぽーと立川立飛」の1階に出店する。周辺には、いなげや本部や配送センターに加え、3店の既存店がある同社グループの拠点である。
ららぽーと立川立飛(立川市泉町935-1)は、敷地面積2万8434坪、店舗面積1万8149坪、店舗数250店、駐車場3100台の規模である。
なお立飛駅とは2階部分がペデストリアンデッキで直結している。商圏は、5㎞圏で20万6000世帯、45万人、10㎞圏で77万世帯、170万人となっている。
立川立飛店の特徴は、健康、シニア、ローカル、Ready to Eat,Heat,Cookをキーワードとした売場構成をめざしている。
デリカでは、惣菜・サラダバイキング、スープバー、青果では地場野菜の「さんさん市」、精肉では、すぐ調理できる簡便性の高い商品も豊富に揃えている。鮮魚は、いなげやと同じ立川市に本部を置く「魚力」が、いなげや店舗では4店目を出店する。このほか「健康をキーワードに、スーパーフードやサプリメントなどを集めたコーナーも展開する」(成瀬社長)としている。
同店の初年度年商目標は36億5000万円(日商1000万円)を見込んでいる。
日刊流通ジャーナル2015年11月11日号より抜粋