ライフコーポレーション(岩崎高治社長)は、前期から都市部での売場面積300坪前後の小型SMの展開に乗り出しているが、今期も新設予定の10店中、4店がこのタイプでの出店となる。都内23区や大阪市内など人口が周密でまだ伸びているエリアを対象としてドミナントの密度を高める。またナチュラル、オーガニックフーズを中心とした新業態を大阪市内に今夏オープンする。
小型SMの展開について岩崎社長は、「当社で最も競争力がある店は、ワンフロアで売場面積450坪から500坪の規模だ。だがこうした物件はなかなか出て来ない。一方で都内23区や大阪市内はまだ人口が伸び続けている。ここを重点販売エリアとすれば、300坪程度、あるいはそれ以下であっても挑戦する価値はある。
前期からこの規模にチャレンジしているが、非常に成功している店もあれば、そうでない店もある。しかしこれからの人口動態を考えると、こうした小型SMにも積極的にチャレンジすべきだと考えている」と語る。
なお前期は11店を開設したが、このうち「新御徒町店」(東京都台東区、売場面積274坪)、「品川御殿山店」(同品川区、251坪)の2店が小型SMである。
今期は「川端東一条店」(京都市左京区、301坪、4月20日開店)、「旭大宮店」(大阪市旭区、296坪、上期開店)、智恵光院店」(京都市上京区、299坪、下期開店)のほか、東京都大田区に264坪の新店を下期開設することにしている。
「BIO-RAL」を今夏、大阪市内に開設
ナチュラル、オーガニックフーズを主力とする新業態「BIO-RAL」(ビオラル)は今夏、既存店の「靱(うつぼ)店」(大阪市西区)を業態転換してオープンする。ちなみにビオラルとは、有機を意味するドイツ語と、自然を意味する英語を組み合わせた造語である。
靱店は繁盛店だったが、視認性が悪いこともあって、周辺に物件が確保できたことから3月30日、「阿波座駅前店」(同、631坪)としてリプレイスオープンした。この靱店(現在休業中)を、エリアにおけるドミナントを維持するねらいで新業態店としてオープンすることにした。
「前期までの中期3ヵ年計画の初頭、社内公募で新しい事業へのチャレンジを促した。その中にナチュラル、オーガニックSMへの提案があった。そこで提案した人物を中心に、日米におけるこの種のSMを研究するなどして検討を重ねてきた。SMとして最低限の品揃えに加えて、ナチュラル、オーガニックのNB商品のほか、ローカル商品にも力を入れる。先ずこの店を成功させることだが、その成果を見ながら、東京でもチャレンジしたいと考えている」(岩崎社長)という。
日刊流通ジャーナル2016年4月22日号より抜粋