関西スーパーマーケット(福谷耕治社長)は、2年前から推進している惣菜売場の改装とバックヤードの整備について、前期の24店に続いて今期は38店で実施し、65店全店の改装を完了させる。また惣菜新工場の用地を神戸市北区のリサーチセンター内に既に取得しており、早ければ来期中にも本格稼働させる計画だ。このための専門プロジェクトも立ち上げており、惣菜部門の生産性向上をめざす。
惣菜バックヤードの整備は、煮る、焼く、炊く、炒めるなどの多機能を具備したスチームコンベクションを導入し、パートでも少量多品目を効率的に商品化できるオペレーション改革に取り組んでいる。
「惣菜はお客さまのニーズが高く、その強化が重要だが、一方生産性向上が課題となっている。このためアルバイトでも少量多品目を均一に商品化できる新什器を導入することで生産性の向上をめざす」(福谷社長)としている。
なお同社の惣菜部門の売上構成比は、2014年度からの3年間で、7.9%、8.4%、8.6%と毎年伸びている。一方、荒利益高に占める割合は13.4%、14.4%、14.4%と最近2年間では横ばいとなっている。
「惣菜部門のオペレーション改革は、各社各様に取り組んでいるが、まだ確立されたモデルがないのが現状だ。このためインストアとアウトパックのバランスをもう一度見直し、最も効率的な仕組みづくりをめざす」(同社長)としている。
日刊流通ジャーナル2016年5月16日号より抜粋