サミット(田尻一社長)は生鮮・惣菜の構成比アップに取り組み、15年度、全社平均で48%となった。昨年3月にオープンした東中野店(東京都中野区)で、52%を目標に新しいMDの実験に取り組んだ。「人手がかかるが、16年度も引き続き、生鮮・惣菜を強化していく」(田尻社長)。6月には東中野店を進化させた新しいモデルの羽衣いちょう通り店(東京都立川市、546坪)を開設する。「居心地がいい空間で、コアのお客さまの来店頻度をアップさせる。私の集大成の店舗である」(同)としている。
東中野店は計画通り、生鮮・惣菜の構成比が52%で推移しているという。
「新しいMDが順調で、特に青果の直送品コーナーの支持が高い。全社で23億円弱の規模だが、東中野店の青果部門での構成比は1~1.5Pほど高い。精肉は第4の畜種の位置づけのラムが支持されている。
全般的に手を加えた調理食品の構成比が高い。青果の手作りサラダ、鮮魚の煮魚、精肉の生肉を使ったハンバーグなど、人手のかかるMDが生鮮を押し上げている」(田尻社長)
16年度はロイヤルユーザーの来店頻度を高めるための施策を進める。サミットのカード会員は170万人で、このうちリピートのある会員は100万人程度だという。100万人の15年度の1カ月間の平均来店回数は6.61回で、週当たり1.5回となる。14年度を0.14回上回ったという。「1カ月間の購入金額は決まっているので、頻度を上げると単価が下がる。他社にいく回数を減らすには生鮮がカギを握ると確信している。羽衣いちょう通り店は、はっきりしたゾーン分けをした。さらに、部門の中で加工頻度をどういう風に上げていくかということに特化する。ワンフロア550坪で、生鮮をさらに特化した売場づくりに取り組んだ」(同)
日刊流通ジャーナル2016年5月23日号より抜粋