
サークルKサンクス(竹内修一社長)の調理麺は、15年10月から前年クリアを続けている。秋冬の牽引役は刷新したパスタカテゴリーで、なかでも女性をターゲットに開発した和風シリーズがヒット商品となった。
15年10月に発売した「だし香る和風すぱ」シリーズは、だし醤油や昆布茶、追い鰹製法などを取り入れ、だしの旨味にこだわった。
開発を担当した商品本部商品統括部ファーストフード部の原真理バイヤーは、「以前はパスタカテゴリーの大皿サイズとレギュラーサイズでメニューの傾向が重複していて、パスタの中でも人気が高い和風の取り組みが弱くなっていた。大皿は男性、レギュラーは女性とターゲットを明確化し、女性向けに外食等でも注目されているだしを利かせた和風パスタを開発した」としている。
調理麺カテゴリーの女性比率は26%にとどまるが、和風パスタシリーズに限れば34%に高まるという。また、パスタカテゴリーにおける和風シリーズの売上構成比は、以前の11%から22%に上昇している。
今期は例年より早く3月に冷やし麺のリニューアルに着手した効果で、4月の調理麺は12.1%増と伸長した。主力の冷やし中華は具材比率を高め、ざるそばはソバ粉の配合を見直すことでのどごしのなめらかさを強化した。また、秋冬に女性客に支持された和風シリーズで冷製パスタを商品化している。
商品本部ファーストフード部長の富樫信人執行役員は、「売上の中心が冷やし麺にシフトするこの時期に、好調な和風パスタの冷製商品で女性客の取り込みにつなげる。冷たいスープにもよく絡む生パスタを採用し、冷製ならではのトッピングとして生野菜をサラダ風に合わせている。冷やし麺の好調が調理麺カテゴリー全体に波及しており、上期は5%以上の伸長を目指す」としている。

日刊流通ジャーナル2016年5月20日号より抜粋