フジ(尾﨑英雄社長)は前期、グループのDrug.S「レデイ薬局」を併設するNSC2店を含めてSM3店を新設ないし建替オープンした。今期も既にSM2店を開設しており、うち1店にはレデイ薬局を併設することにしている。今後もレデイ薬局を併設したNSCを基本に、愛媛県松山市、広島市を中心に店舗網を強化する。一方、買物不便地域には移動販売車を派遣して過疎地での生活を支えていく。なお以下は、当社が代表幹事社となっている「流通報道記者会」がこのほど実施した国内流通視察セミナーにおける尾﨑社長のフジ本部(松山市)での講演要旨である。
前期は昨年4月、「三島店」(愛媛県四国中央市、売場面積877坪)を建替オープンした。レデイ薬局を併設したNSCである。
7月には「八幡浜店」(同八幡浜市、494坪)を建替オープンした。さらに12月、レデイ薬局を併設したNSCとして「海田店」(広島県安芸郡海田町、867坪)を新設オープンした。続いて今期は3月、「廿日市店」(同廿日市市、390坪)を新設オープンした。さらに4月、「中村店」(高知県四万十市、296坪)をリプレイスオープンした。旧店はレデイ薬局としてリビルドする。今期はこのほか、徳島市内にSMを1店開設することにしている。
今後は、愛媛県では松山市内、広島県では広島市内がまだ出店余地があるため、できればレデイ薬局を併設したNSCで、難しい場合はSM単独で出店する。徳島市、高知市でも適当な物件があれば出店する。
レデイ薬局は、ツルハ(堀川政司社長)と当社が昨年10月にTOBを実施し、ツルハが51%、当社が49%の株式を保有している。ツルハは、店舗の収益性に関して厳しい経営姿勢で臨んでおり、学ぶべき点が多い。
なお海田店、中村店など4店には、直営のインストアベーカリー「Coco Pabette」(ココパネッテ)を導入した。ユニー、イズミヤ、フジ3社による「UIF体制」の関係で、イズミヤと同じエイチ・ツー・オー リテイリング傘下の阪急ベーカリーから冷凍生地を納入してもらって焼き上げている。100円パンを中心に好評なことから、順次店数を増やしていきたい。
日刊流通ジャーナル2016年6月21日号より抜粋