
西友(上垣内猛社長)は、生鮮強化プログラムの新たな取り組みとして、夕方の売場コンディションを高める「Alive@5 」活動を全店に導入した。生鮮・惣菜は午後5時に合わせて最大限の売場を構築できるように従業員のワークスケジュールを見直す。また、午後5時と7時の売場撮影を義務化し、翌日の改善につなげる打ち合わせをルーティン化する。商品面では売れ筋の牛肩ロースステーキ肉をブラッシュアップするほか、ウォルマートの調達網の活用を一段と進める。
西友の生鮮強化プログラムは14年から本格化し、15年度は生鮮トータルの売上高が前年比6.5%増と成果を上げている。なかでも直輸入スキームを導入した豚肉は、アイテムによって売上が1.5倍伸びたという。品質管理では配送センターでの検品体制を強化し、店頭と合わせて鮮度チェックを厳密に行った。
商品本部生鮮食品部バイス・プレジデントのウォーリー・ボッケル氏は、「店頭調査における鮮度への満足度は過去最高となった。生鮮強化の取り組みをさらに進めることで、18年度は15年対比で2ケタ増を目指す」と語る。
夕方の売場コンディションを高めることをテーマに、9月から新しい活動プログラム「Alive@5 」を全店に導入した。米国・ウォルマートが数年前から取り組んでいるもので、夕方のピーク時に売場レベルを維持するため、課題点の可視化と1日のワークスケジュールの修正を継続的に進める。
同プログラムでは、夕刻前に行うミーティングでその日の作業を確認する。ピーク時の午後5時と7時に売場の撮影を義務化し、翌日の打ち合わせの資料とする。その日のうちに売れ筋や販売指数の確認をしたうえで、翌日の午前10時までに前日の売場写真も踏まえて当日の売場プランを固める。前日の売場の確認と当日のプランづくりをルーティン化することで、全店規模で改善活動の確実な積み上げを目指す。
日刊流通ジャーナル2016年9月8日号より抜粋