上場SMチェーンの第3四半期業績を見ると、29社のうち、17社が増収営業増益となった。21社が増収営業増益だった前年同期ほどではないとしても、SMの業績は総じて好調だ。
増収となったチェーンは22社で、全体の4分の3を占める。新店によるプラスオンだけでなく、既存店が堅調に推移している。SM3団体の年次統計をみると、16年の既存店は0.8%増と前年をクリアした。1品単価のアップが主な要因だが、客数を伸ばしたチェーンも少なくない。1品単価の上昇を抑制し、集客を図る取り組みの結果、価格競争の激化といわれるようになった。
また、マックスバリュ北海道(15.8%増)とリテールパートナーズ(31.3%増)は2ケタの増収となった。マックスバリュ北海道はダイエー、いちまるの店舗を承継しており、リテールパートナーズは、グループのマルミヤストアがオーケー(大分県)の18店を承継している。統合・再編は各地で進行しているが、SMの業容拡大に向けた戦略はM&Aが主流となったわけではない。自社のフォーマットで出店を重ねることで営業収益を伸ばしているところが多い。ライフコーポレーション(4.0%増)、ヨークベニマル(3.7%増)、ヤオコー(5.9%増)、ベルク(7.4%増)、サンエー(4.7%増)、ハローズ(8.9%増)など、そういったチェーンの事例は規模もエリアもさまざまだ。
日刊流通ジャーナル2017年2月14日号より抜粋