マルエツ、カスミ 事業会社のノウハウを相互活用
ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス(USMH、上田真社長)はシナジー効果の実現に向け、商品、人材育成など10の委員会の下でプロジェクトが稼働している。事業会社3社が理念、ビジョンを共有し、ホールディングスの施策として、シナジー効果を追求する。今期からの中期3カ年計画で健康、地域社会、価値の3つの視点で、さまざまな施策を推進する。
ホールディングスの役割として、組織的なシナジーの最大化を目指す。
「商品、人材育成など10のグループシナジー効果実現委員会の下、30強のプロジェクトが稼働している。プロジェクトは事業会社のメンバーで構成されるが、そ の進捗状況はホールディン グスの事務局が管理 する。ここで、事業会社と齟齬が起きないことを配慮する。ホールディングスは手探りの部分もあるが、事業会社ではノウハウを取り入れようとする姿勢が出ており、計画以上の効果が出てくることを期待して いる」(上田社長)
USMHは3カ年で、680億円 を投資する。18年2月期に営業収益7200億円、営業利益160億円、ROE6.0%の目標を掲げている。
「十数億円のシナジー効果を見込んでいるが、資材・包材の共同調達は早期に効果が出せる。3月に実施した共同販促も一定の 効果が出るだろう。商品開発は時間がかかるかもしれないが、関東というエリアとSM業態の親和性を大切にしながら、相応しいロットで取り組みたい。また生産性の向上に向けた取り組みで、カスミで実施してマルエツでやっていないも のがある。例えば、カスミで導入しているセミセルフレジはレジの人時数を30%削減している。こうしたものを積み上げていきたい」(同)