関西スーパーマーケット(福谷耕治社長)は前期、既存店が低迷したことに加え、荒利益率、経費率が悪化したことで営業赤字となった。今期はこれを受け、生産段階にまで踏み込んで商品開発する「当社自慢の品」を強化すると共に、惣菜のバックヤードシステムの革新をめざして16店を改装するなど商品面での専門プロジェクトでの取り組みを強化する。
福谷社長は、「もう一度、お客さま目線で売場、商品、接客サービスを見直す。このため当社は監査役会設置会社から今期は監査等委員会設置会社に移行し、社外監査役として新たに女性監査役2名を招聘して、お客さま目線で当社を客観的に判断してもらうことにした。また現在11品目ある『当社自慢の品』の開発をさらに推進し、将来的に100品目までに育て、売上高の10%、荒利益高の15%を占めるようにしたい。目下、ヨーグルトなどいくつかの商品を開発中だ」(同社長)としている。
また前期から本格的に取り組んでいる惣菜の強化では、惣菜のバックヤードシステム改革に取り組んでいる。「高槻店(大阪府高槻市)をモデルとして効率化を進めており、5月からさらに2店で取り組みを開始する。以降、順次店数を増やしていく」(同)という。
このほか生鮮の惣菜化は、前期19店にまで増やしたが、今期さらに11店にシステム導入して合計30店にする。ネットスーパーは、鴻池店(伊丹市)をモデルとして黒字化の見通しがついたことから、早期に伊丹市内全域にサービスを広げる計画だ。
日刊流通ジャーナル2015年5月12日号より抜粋