排出を無理に止めない止瀉薬 腸内の有害物質を吸着・除去

佐藤製薬は、下痢や食あたりが増加する初夏から真夏にかけ、「スメクタテスミン」(第2類医薬品)の販売を強化する。腸内の有害物質を吸着・除去する特性を訴求し、下痢を抑える止瀉薬との使い分けを提案している。
食あたりは暖かくなる4~5月の頃から増え始め、夏場にピークを迎える。止瀉薬市場も食あたりの発生件数に比例して拡大する傾向がある。
止瀉薬の多くは、便の排出を抑えるのに対し、「スメクタテスミン」は無理に止めない。配合成分の天然ケイ酸アルミニウムが有害物質を吸着し、自然に排出すると同時に、荒れた腸粘膜を保護する。すでに40ヵ国以上で使われており定評がある。
「下痢は有害物質を体外に排出する作用であり、食あたりやウイルス感染の場合は排便を止めることが身体によくないため、症状に合わせた購入を啓発している。夏風邪の季節は胃腸に症状が出ることも多く、止瀉薬売場に加えて、感冒薬売場での商品展開もおこなう」(同社広報部)
一方、仕事中や通勤電車内などの急な下痢症状には、口中でさっと溶けて腸に直接作用する「ロペラマックサット」(指定第2類医薬品)を提案している。
週刊流通ジャーナル 2015年6月1日号より