
全社テーマである1km・ニューファミリー主体の商圏
ライフコーポレーション(岩崎高治社長)は10日、東京都台東区に売場面積275坪の新御徒町店を開設した。首都圏108店目で、都内は68店舗となった。
同店は都営大江戸線とつくばエクスプレスが乗り入れる新御徒町駅から徒歩3分ほどに位置し、東京本社から800mほどの距離にある。2階・3階を売場とするスタイルは、東京本社の至近にある神田和泉町店(東京都千代田区)と似ているが、新御徒町店の売場は2分の1ほどのサイズしかない。1階はエスカレーターの昇降スペースのほか、オープンセール以降は15席のイートインコーナーとして活用する。
商圏は1㎞内で3万1000世帯・5万6000人となっている。全社のテーマである1㎞商圏の深堀りがとりわけ重要な店舗だ。世帯構成は単身と2人世帯が8割近くを占める。年齢別では30代の比率が約2割で最も高く、全社で戦略ターゲットと位置づけるニューファミリーの取り込みがポイントとなる。

2階は生鮮・惣菜・インストアベーカリーと日配品で構成する。導入部は主通路で青果、壁面にベーカリー、惣菜を展開する。
限られた売場でカテゴリーを網羅しつつ、魅力的な見せ方を工夫する。鮮魚部門はオープンケース2台を4つに区切り、育成カテゴリーの貝および海藻、レンジアップ惣菜「フィッシュデリ」、販促品のウナギのかば焼きを展開していた。エビやイカなどジッパー付袋の大容量冷食を集めた「ママのやりくり上手コーナー」は、買い置きニーズだけでなく、店舗周辺に多い飲食店の需要も見込む。
畜産は、地域№1を追求する焼肉コーナーを充実させるほか、ローストビーフなどのおつまみ関連、地場メーカーのハムなどの品揃えを増やした。
3階はグローサリーや酒類、冷食で構成する。こだわり商品を入れてカテゴリーの魅力を高めるコンセプトコーナーは、日配品で18カ所、グローサリーで18カ所設定している。地元菓子メーカーを中心とした「ご当地菓子」や、日本酒の地酒コーナーを充実させた。商圏では30代に次いで多い70代以上のシニアやこだわり派の需要に対応している。またオープン日は、グローサリの販促スペースで「スーパーフード」コーナーを展開していた。
オープンセール後は購入商品の当日宅配サービス(税込216円)を提供する。周辺はオフィスも多く、ランチ需要への対応も重要テーマとしている。取扱品目は5875アイテムで、初年度の年商は18億円を計画する。売上構成比は生鮮・惣菜で55.1%を見込む。
<店舗概要>▽所在地=東京都台東区小島2-8-7▽売場面積=908㎡▽営業時間=午前9時30分~午前0時▽従業員数=社員12名、パートナー42名▽店長=石井直幸

日刊流通ジャーナル2015年6月12日号より