国分(國分勘兵衛会長兼社長)は8月25日、茨城県石岡市に茨城総合センターを竣工した。ドライ・生鮮・チルド・冷凍の全温度帯を一括受注・一括配送する機能を備えた全国7カ所目の大型汎用センターで、茨城、千葉、栃木、福島の取引先250社をカバーする。常温、酒類・菓子、チルド・フローズン、アイスクリームの既存4センターを集約し、オペレーションや物流の効率化につなげる。次の拠点として、10月に仙台総合センター(仙台市)、16年2月に西東京総合センター(東京都昭島市)を竣工する。
茨城総合センターは常磐自動車・石岡小美玉ICから南西へ800mに位置する。敷地面積1万2987坪、延床面積はワンフロア6384坪で、内訳は常温庫4041坪、冷蔵庫945坪、冷凍庫802坪などとなる。茨城センター(常温、笠間市)、水戸センター(酒類・菓子、水戸市)、石岡低温センター(チルド・フローズン、石岡市)、KFC水戸センター(アイスクリーム、笠間市)の4センターを集約し、国分としてワンフロアタイプで最大級の規模となった。北関東・新潟・長野を管轄する国分関信越の東部の中核センターと位置づける。
入口から左側に常温エリア、右側に冷蔵・冷凍エリアと事務所を配し、接車バースは常温で61基、冷蔵・冷凍で36基を備える。在庫保管スペースは常温が横70m・奥行き170mで19万ケース、冷凍は199坪の冷凍食品用(マイナス20℃)と198坪のアイスクリーム用(マイナス25℃)、マイナス20〜プラス5℃に設定を変更できる合計3基の冷凍庫を装備した。菓子加工食品で5500アイテム、酒類で3000アイテム、菓子で2000アイテム、生鮮を含むチルドで600アイテム、冷凍食品・アイスクリームで300アイテムを取り扱う。
従来、ドライ商品で取り組んできた一括受注・一括配送の「3OD(One Order One Delivery)」システムから、3温度対応車両によってドライ、チルド・生鮮、冷凍を一括で受注・配送する「3ODプラス」へ進化した。茨城、千葉、栃木、福島の取引先250社をカバーし、通過額は257億円(加工食品86億円、酒類102億円、チルド・フローズン59億円、アイスクリーム10億円)でスタートする。最大500億円まで対応できる。8月31日の加工食品を皮切りに、14日に酒類・菓子、24日に冷凍食品・チルド、10月6日にアイスクリームを順次稼働する。
入荷時に賞味期限を登録し、先出し・先入れするシステムを導入し、商品管理を徹底する。菓子はチョコレートなどの定温管理スペースを配置し、チルドは固定と無線式のデジタルアソートシステムを設置した。冷凍・冷蔵向けに電力を集中管理し、電力使用を最適化するデマンドコントロール、全照明をLED化し環境対応にも最新の設備を導入した。また低温倉庫の入出の履歴管理システムでセキュリティを強化した。

日刊流通ジャーナル2015年9月7日号より抜粋