
化粧品売場「ラフィーネ」を導入
カメガヤ(亀ヶ谷博之会長兼社長)は、基幹のFit Care Express新横浜駅ビル店(横浜市港北区)でカウンセリング商材などビューティケアに特化したコーナー「ラフィーネ」と調剤を併設し、物販との相乗効果を創出している。物販・ビューティ、調剤それぞれに責任者を配置して部門別採算性とし、エリアマネージャーが店舗全体を統括する体制に変更したことが奏功した。「ラフィーネ」は大半の商品を試すことができ、スタッフが最適な情報を提供するスタイルで、3店の物販ゾーンに併設している。
Fit Care Express新横浜駅ビル店は2009年、東海道新幹線・新横浜駅の駅ビル1階にオープンした。当初の月商6000万円から、現在は1日当たりの客数5000人、月間1億4000万円を売り上げる№1店となった。物販・ビューティ、調剤それぞれの部門別採算性としたことで売上拡大につながったという。
店舗運営本部の福田哲也グループリーダーは、「かつて、1店舗当たりの生産性や1人当たりの利益率などを重視したことで、次第に店長が人件費を合理化するケースが目立つようになった。特に化粧品のカウンセリングなど、価値提案の部分まで効率性の追求が進み、売上が低迷したことがあった」という。
その対策として、各部門のマネジメントの強化を目指し、責任者を配置して店舗全体をエリアマネージャーが管轄する体制とした。制度改革後は売上が前年比20~30%増を維持している。
今年4月には、開店時間を従来の8時から7時に早めるとともに、閉店を22時から23時に延長した。駅前立地のため、納品体制を構築することに苦労したが、営業時間の拡大が売上アップにつながっている。

豊富な品揃えとカウンセリング
「ミュゼ・ド・ポゥ」と役割分担
「ラフィーネ」は現在、ドラッグストア店内に計3店で展開している。また、同社はビューティケア専門業態の「ミュゼ・ド・ポゥ」を東京・神奈川に8店展開している。新横浜エリアには、駅から徒歩数分に立地する新横浜プリンスホテルに隣接してミュゼ・ド・ポゥ 新横浜ぺぺ店(横浜市港北区)があり、その下のフロアにはドラッグストアも展開している。
ラフィーネは外国人の免税対応を行わない一方、ミュゼ・ド・ポゥとドラッグストアは免税対応を整備し、インバウンド需要を取り込んでいる。それぞれ異なる客層とニーズを捉え、棲み分けを図る。
ラフィーネは、バラエティ豊かな品揃えを追求する。資生堂やコーセー、カネボウ、花王ソフィーナなど大手メーカーの主要なスキンケア、メイクブランドを網羅しているほか、流行のメイク商材や化粧雑貨なども幅広く品揃えし、直近はオーガニックコスメのラインアップを充実している。
「資生堂や花王ソフィーナ、カネボウなどで幅広くニーズに対応し、アルビオンやコーセーが収益アップに寄与している」(福田グループリーダー)

日刊ドラッグストア2015年10月28日号より抜粋