「PALTAC」(木村清隆社長)は今年度上期、販管費比率が最近5年間で最低となる5.80%の水準に達した。2011年度上期の6.53%に比べて0.73P減で、しかも毎年その比率をコンスタントに引き下げている。その最大の要因は生産性向上の取り組みの成果が上がっていることで、社員、パートからの業務改善に向けた提案制度も軌道に乗ってきた。今年8月稼働させた「RDC関東」(埼玉県白岡市)も関東エリアでの配送効率改善に貢献している。
生産性向上に向けた取り組みについて木村社長は、「私が社長に就任して1年半になるが、生産性向上を最優先課題として取り組んできた。当社は全国に17ヵ所のRDCを稼働させているが、出荷量の予測精度が向上し、当日の午前11時までには翌日の稼働計画が組めるようになっている。またバラピッキングについても、売れ筋商品を取りやすい位置に在庫するなど細かい工夫を積み重ねている。
こうした取り組みは、社員、パートからの業務改善提案が効果を上げている。優秀な提案に対しては社長賞として表彰している。こうした全員参加の業務改善への取り組みが社内に定着しつつある」と説明する。
RDC関東稼働、東北も物流整備
物流ネットワークの整備については、関東エリアでは、前述の「RDC関東」の本格稼働に伴い、RDC群馬を一時閉鎖して、「RDC東京」、「RDC横浜」の3センターに集約した。こうした物流最適化に向けた取り組みにより、関東エリア3拠点の出荷能力は15%増の2300億円をめざしている。
一方、東北エリアでは、「RDC東北」(岩手県花巻市)を増設し、RDCを支援する仕分けセンターの「F(フロント)DC青森」(青森市)、「FDC八戸」(青森県八戸市)を新設し、10月から出荷を開始している。
日刊ドラッグストア2015年11月17日号より抜粋