「あらた」(畑中伸介社長)は今年度下期から、OTC医薬品の取り扱いを本格的に開始する。これまで同社は、大手ドラッグストアの物流業務を受託する一環としてOTC医薬品を扱っており、物流センターに薬剤師も配置している。このノウハウを活用して下期からは、カテゴリーの中でこれまでは扱っていなかったOTC医薬品についても、物流を含めた形で営業提案することにしている。
畑中社長は、「例えばオーラルケアや殺虫剤など当社で扱っているカテゴリーの中にも医薬品がある。これまでは同じカテゴリーの中でも、日用雑貨、医薬品はそれぞれの専門卸が扱うという『棲み分け』ができていた。だがカテゴリーの営業を提案する中で、そのカテゴリーに含まれる医薬品も当社で扱う方が効率的だと判断した。これまで受託物流などで、当社の物流センターには薬剤師を配置している。医薬品のノウハウはゼロではない。なおアルフレッサ ヘルスケア、日本アクセスと当社で「トリプルA」の提携関係を構築しているが、医薬品の取り扱いはこれとは別に、あくまでカテゴリー全体を補完するためのものと考えている」と説明する。
なお受託物流については、前期上期が40億円の実績だった。今期上期は、受託先企業数は変わらないが45億円に増加している。当面は受託業務の精度を高めることに注力していくとしている。
一方、PB商品「アドグッド」は、前期で売上高26億円になったが、早期に60億円規模に持っていく方針だ。
営業統括本部長の嶋脇明副社長は、「定番型の開発商品を増やす取り組みを加速させており、配荷は順調に進んでいる。今期はまだ60億円には到達しないが、可能な限りこの目標に近付けるように商品開発を強化している」と語る。なおネットビジネスについては今期、65億円の売上規模をめざしている。
日刊ドラッグストア2015年11月25日号より抜粋