
いなげや 最新の取り組みを集積した新旗艦店
いなげや(成瀬直人社長)は10日、新しい旗艦店と位置付ける「ブルーミングブルーミー ららぽーと立川立飛店」(東京都立川市泉町)をオープンした。広域SCの核店として出店したもので、「当社としてこれまで最大の実験店であり、あらゆるカテゴリーで新しい試みに挑戦している」(木村博尚専務 営業統括)としている。700坪近い売場のほとんどが食品で占められており、食品売場としては同社最大規模である。

同店を開発するに際して1年前から、木村専務をリーダーとする専門のプロジェクトチームを立ち上げ、店づくり、売場づくりを進めてきた。組織的にも同店は、通常の販売部に属さず、プロジェクトチームに組み込んで木村専務が直接統括するようにしている。
同店は、JR中央線立川駅から多摩モノレール線で2駅の「立飛駅」南側に位置するSC「ららぽーと立川立飛」の1階に売場面積679坪で出店している。
同SCは、敷地面積2万8434坪、建物は3階建て、店舗面積1万8149坪の規模で、250店の専門店が出店しており、駐車場は3100台の規模である。主要テナントは、いなげやの他、マツモトキヨシ、無印良品、ゼビオ、GAP、ユニクロ、オールドネイビー、東急ハンズ、OKAY、赤ちゃん本舗などが出店している。
周辺には、いなげやの繁盛店2店があり、それとの差別化が大きなポイントとなっている。商圏は半径10㎞で77万世帯、170万人と見込んでおり、できる限り高頻度で集客するように工夫をこらしている。なお鮮魚については、デベロッパーである三井不動産の意向で、地元立川の鮮魚専門店「魚力」が出店している。魚力のいなげやの出店はこれで4店目となる。
惣菜、生鮮、ベーカリーで相次ぐ挑戦

柱と位置付ける惣菜では、温水で温めて提供するバイキング方式の「ちょちょいのチョイスデリ」30アイテムを、サラダバイキング、スープバーと共に提供している。「おかずビストロ」、「おつまみデリ」、「らくちんデリ」も、店内で調理加工して提供している。焼きとりは、国内産のみを素材に、「国産焼きとりカーニバル」として12アイテムを常時品揃えしている。天ぷらは、ヘルシー志向への対応として同社で初めて、全てオリーブオイルで揚げている。このほか、「ディッシュデリ」シリーズとして、食卓に皿のまま乗せられるように8アイテムを提供している。
ベーカリーは、粉から練り上げるスクラッチ方式を導入している。また手作りサンドイッチは、オーダーに対応できるように対面コーナーで提供している。
日刊流通ジャーナル2015年12月11日号より抜粋