スギホールディングス(杉浦広一会長)は今期、店舗数1000店、売上高4000億円に到達する。中長期目標は売上高5000億円、さらに1兆円だが、それを実現するために来期からは、これまで以上に「かかりつけ薬局」機能強化に重点的に取り組む。調剤1500億円を含む売上高5000億円は自力成長で達成する方針だが、次の目標である1兆円に向けてはM&Aも積極的に推進していく。
——以下は杉浦会長の発言要旨である。
今期で1000店、売上高4000億円の到達がほぼ確実となった。次の目標は売上高5000億円、さらに1兆円である。1000店、4000億円はそのため通過点であり、折り返し地点だ。
正直言ってこれまでの当社経営は、本格的な経営管理手法も導入することなく、言わば「見様見真似」でやってきた。だがこの5年間で更なる飛躍の内部体制の基盤となる予算に基づく管理会計制度や教育人事制度、さらに情報システムや物流システムなどの構築に目途がついた。来期からは2025年問題への対応を含め、これまで当社が主張してきた「かかりつけ薬局」としての本領を発揮すべき時代が到来する。そのためには、薬剤師の採用強化が避けられないが、同時に人件費の増加も不可避となる。その対策のひとつとして、物販店舗の効率化として自動発注に向けた発注勧告制度も日配商品を除き導入した。また、物流システムの完成をきっかけに、物流の効率化により間接コストの削減にも取り組んでいくことが可能となる。
量的拡大という点では、競合各社に比べやや緩やかな印象はあるものの、来期からは新業態モデル店を核として高付加価値経営の本領を発揮して進撃する。
日刊ドラッグストア2016年1月6日号より抜粋