
20代・単身者のニーズ対応に取り組む駅前型店舗
ドン・キホーテ(大原孝治社長)は5日、JR立川駅北口から徒歩5分のダイエー跡に、MEGAドン・キホーテ立川店(東京都立川市)を開設した。6フロア構成で、地下1~地上1階はSM機能をフルラインで備えた食品フロアとなっている。魚惣菜にコンセを導入した以外、生鮮・惣菜はインストアベーカリーを含め直営で行う。食品のMDは長崎屋のノウハウをベースとしつつ、独自の手書きPOPの多用や「驚安」価格の打ち出しなど、ドンキ流のエッセンスを強めている。

サミット(田尻一社長)は1月20日、神奈川県川崎市に尻手駅前店を開設した。市内4店目で、神奈川県内は15店となった。
JR南武線・尻手駅は、JR川崎駅の隣駅であり、バスも多く運行している。商圏は1.5㎞内の約6万4000世帯・12万人と設定する。住民は20代の構成比がやや高く、単身世帯が5割強を占める。既存店で最も近いのは市内の店舗ではなく、約1㎞の距離にある新川崎店(横浜市鶴見区)となっている。
ワンフロア売場面積424坪で、規模・レイアウトとも最近の標準スタイルで展開する。 同社が追求する新MDを象徴するコーナーとして、青果はフレッシュ&カットフルーツを導入部に配置し、第1主通路の最奥部には鮮魚の「煮魚・焼魚」、精肉の「グリルキッチン」を隣接させた。各部門の商材を使い、加工度を高めた商品を提供する。魚惣菜コーナーは、鮮魚のオープンキッチン横に配置している。また、「匠の干物」「シーフードオードブル」コーナーも連動させるなど、鮮度感と簡便ニーズを組み合わせた。
最終コーナー近辺には試食コーナーの「おためし下さい」を配置し、インストアベーカリーに近接して18席分のイートインスペース「私の喫茶室」を配置する。ベーカリーは、バーガーやドッグ類に新商品を導入したほか、専用オーブンで焼くナポリ風ピッツァをコーナー化した。新店・改装店で拡大中のピザは、1日平均60枚ほど売り上げるという。

東中野店をモデルとしたサービス機能
駅前立地で若年層が多い商圏特性を考慮し、昨年オープンした東中野店(東京都中野区)と同様、公共料金の支払いや写真プリント、住民票などの交付、プリペイドギフトカードの販売に対応するサービスカウンターを導入した。これらのサービス機能は、国分グローサーズチェーンが運営するコミュニティ・ストアのシステムを活用する。また、専任の案内係も配置している。同サービス員も東中野店からの取り組みで現在、6店舗に導入している。
なお、同店の外観は通常のカラーより緑のトーンを暗くした。隣接する建物からの光の反射を考慮したもので、例外的な処置としている。

日刊流通ジャーナル2016年2月12日号より抜粋