
高層マンションの1階に出店、区内のドミナント深耕
マルエツ(上田真社長)は18日、東京都中央区に売場面積241坪の晴海三丁目店を開設した。都営大江戸線・勝どき駅から徒歩10分ほどの距離で、地上52階建マンションの1階に出店した。
マンションには約1450戸が入居する予定のほか、周辺は今後も高層住宅の開発が進む。商圏は500m内の約7700世帯・1万5000人と設定する。また、オフィス立地でもあることから昼間人口はさらに膨らみ、ランチ需要への対応がMDのポイントのひとつとなっている。
売場は建物の制約で変則的なかたちのうえ、高層マンションの1階に位置するため太い柱が多い。2カ所ある出入口の一方に生鮮3部門を集約し、もう一方に惣菜部門を配置する。生鮮・惣菜に優先してスペースを割くものの、日配やグローサリーも品揃えを犠牲にすることなく一定の幅を確保している。柱回りを陳列スペースとして活用するほか、1~2フェイスの陳列を増やすなど、小型フォーマットのマルエツ プチで培ったノウハウが活かされている。トータル7350SKUを揃え、青果と酒類・タバコは品揃えを充実させている。

酒類の中でも需要が見込めるワインを強化カテゴリーと位置づけ、ワインセラーを設置して高額品を取り扱う。同店から300mほどの距離にある08年オープンの勝どき六丁目店(東京都中央区)は、酒類売上におけるワインの構成比が約20%と最も高い店舗になっている。勝どき六丁目店も高層マンションの1階に位置しており、同店の動向を踏まえワインの品揃えを充実させた。ワインを核とした酒類売場に連動し、チーズや生ハムのオープンケースを配置する。

健康志向のグローサリーは、同社が1990年代から使用するキャラクター「Dr.元気」のPOPでコーナー展開する。対象となるのはスーパーフードやサプリメントなどのほか、酵素飴などダイエット効果が注目されているトレンド商品なども含む。なお、今年からDr.元気のキャラクターを男性から女性キャラに一新し、拡大が続く健康関連カテゴリーの訴求を強化している。

日刊流通ジャーナル2016年3月25日号より抜粋