
マルエツ(上田真社長)は4月28日、売場面積225坪の柏駅東口店(千葉県柏市)を開設した。市内2店目で、千葉県の店舗数は47店となった。
同社のドミナントは139店を展開する東京都を中心に、埼玉(53店)・神奈川(47店)・千葉(47店)では同程度の店舗網となっている。なお、栃木・茨城にも1店舗ずつ展開している。
同店は、JR常磐線と東武野田線が乗り入れる柏駅から南東へ約200mに位置する。商店街の一画を再開発したKASHIWA DayOneスクエアの核店舗として出店したもので、道路の向かいには長崎屋を改装したドン・キホーテ柏駅前店(千葉県柏市)がある。
商圏500m内には4000世帯・7100人が居住する。10代後半から30代前半が市の平均より高く、単身世帯が55%を占める。
初年度の年商は11億9000万円と計画し、売上構成比は生鮮・惣菜で50.1%を見込む。青果が18.0%、惣菜が13.7%と高めに設定する。取扱品目は7281SKUで、3月にオープンした晴海三丁目店(東京都中央区・売場面積241坪)とほぼ同規模となっている。

maruetsu365で上質ピザ開発
柏駅東口店のオープンと同時に「maruetsu365」の新商品として冷凍ピザ3アイテムを発売した。東京・三軒茶屋「TrattoriaePizzeriaL`ARTE」の井上勇氏が監修している。井上氏は日本ナポリピッツァ職人協会の副会長を務めるピザ職人だ。「水牛モッツァレッラのマルゲリータ」は本体価格680円、「サラミと燻製チーズの辛いピッツァ」と「4種のチーズのピッツァ」は780円と、一般的な冷凍ピザよりも高価格帯で商品化した。
maruetsu365の開発は、カテゴリーごとに「今ある商品よりも1つ良い点をプラス」というコンセプトで進めている。従来もNBより高価格帯になるケースがないわけではなかったが、その中でもピザ3品は高価格帯に振っている。
カテゴリーの既存品を検討するだけでなく、20〜30代女性をターゲットに、イタリアンメニューの一環としてとらえられる商品を目指した。
開発を担当した商品本部日配食品部の岡島 章マーチャンダイザーは、「冷凍ピザというと、食事よりもスナックというイメージがある。本格的なナポリピッツァを商品化することで、ワインなどと合わせるイタリアンメニューを広げたい。売場では冷凍ピザと並べるのではなく、高価格帯の冷凍パスタなどと一緒にイタリアンのくくりで提案していく」という。
生地の原材料は小麦粉、水、塩、イーストのみで、約24時間の長時間発酵や、手伸ばしによる成形といった本場に習った工程で製造している。本格感を追求するうえで、イタリア産の小麦粉を使用することも検討したが、冷凍後の品質特性を踏まえて北海道産の準強力粉を採用した。オープン日は、平型ケースにコーナー展開したほか、リーチインケースではパスタや輸入食材と一緒にイタリアンコーナーを形成していた。

日刊流通ジャーナル2016年5月13日号より抜粋