
ヤオコー(川野澄人社長)は、4月末にオープンした千葉ニュータウン店(千葉県白井市)で総店舗数が150店となった。100店舗を突破したのが2010年のことで、約6年で店舗数を1.5倍としている。
千葉ニュータウン店は、北総鉄道北総線・千葉ニュータウン中央駅から約1kmの道路沿いに位置する。NSCのテナントとして出店したもので、マツモトキヨシや外食店などと商業集積を形成する。敷地はイオンモール千葉ニュータウン(千葉県白井市)に隣接しているほか、線路の向こうにはトライアル、道路沿い約2kmの距離にはカインズホームとベイシアの商業集積がある。

買物を楽しむ要素を付加。ドライフルーツコーナーを拡大
周辺はマンションの建設が続く人口増加エリアで、30〜40代の構成比が高い。1kmには7400世帯・2万1000人が居住し、3人以上の世帯が過半数を占める。
大型の商業施設が集中し、車でのアクセスに便利な立地であることから、週末には広域からの集客が見込める。12年オープンの川越的場店(埼玉県川越市、売場面積809坪)をモデルとした生鮮・惣菜分離型の619坪の売場に、地域性や住民特性を踏まえたMDを導入して広域からの来店動機を高める。
広域から集客を図る仕組みとして、賑わいや専門性、食卓のイメージづくりによって買物を楽しむ要素を高める。鮮魚は通路に作業場を設置し、週末には産直・地魚の展開を強化する。ここで市場のイメージを演出する一方、壁面ではマグロコーナーを常設する。銚子港をメインに産地リレーで生マグロを充実させる。精肉は、焼肉コーナーで部位別の提案に取り組む。飛騨牛など等級の高い商品や、ブロック肉も扱う。
青果は、ドライフルーツのコーナーを拡大した。2つのサイズからカップ容器を選び、ドライフルーツだけでなくシリアルやナッツ類などを好みで選べるようにした。フルーツ酢やキヌア関連の商品を陳列するなど、健康志向のゾーンとして構成する。また、地場野菜を強化する一環で、生産者が顧客の声を聞く地元野菜フェアーを定期的に開催する。
第3コーナーにはワインとチーズを中心としたクロスMDゾーンを展開する。酒類を楽しむ食卓という観点から、サラダやオードブル商材、瓶詰め、グローサリーなどを集積する。

日刊流通ジャーナル2016年6月13日号より抜粋