
東急ストア(須田清社長)は8月23日、東京都世田谷区にフードステーション用賀店を開設した。駅前立地で、PCや周辺店舗の厨房の活用などローコスト運営の仕組みを活用するミニSMのフードステーションとしては一昨年4月の中延店(東京都品川区)に次ぐ、2店目となった。中延店が住宅地を背景に生鮮を充実させ、和牛ステーキなどハレの日商材までを取り扱うのに対し、今回はオフィスビル内への出店で朝食、昼食のデリカを徹底的に強化した。
フードステーション用賀店は東急田園都市線・用賀駅と直結するオフィスビル、世田谷ビジネススクエアタワーの地下1階の書店跡に出店した。売場面積は中延店(57坪)を上回る72坪で、即食型商品のほか、オフィスニーズに対応しデザート、文具などの品揃えを広げた。オフィスビルは地下2階地上28階建てで、80社・約3000人が就業する。
またバスターミナルと隣接し、広域の通勤客の買物需要も見込む。足元商圏は20~40代の若い世代を中心に単身・2人世帯が多い。
中延店をベースに、川崎市川崎区の東扇島のPC、デリカセンター、近隣店舗の厨房を活用し、ローコスト運営を行う。また最近の新店、改装店に導入している100円ベーカリーが好調で今回、デリカと連動させ7店目となった。外部から冷凍生地を調達して30~35品種を焼成する。1日1000個以上の売上を見込むが、先行店を含め、商品供給が間に合わないため、梶が谷店(川崎市高津区)に施設をつくり、100円ベーカリーの母店機能を果たしている。

日刊流通ジャーナル2016年9月1日号より抜粋