
ファミリーマートとカスミは8月27日、コンビニとSMの一体型フォーマット「ファミリーマートプラスカスミ白岡駅西口店」(埼玉県白岡市)を開設した。両社の一体型店舗は3店目で、ファミリーマートとSMの組み合わせは合計8店となった。売場面積はSM一体型店では最大の138坪で、約4500アイテムを品揃えした。カスミの商品が1、2号店の約600アイテムから1500アイテムに増えている。SM需要が見込める商圏で、コンビニ+SMフォーマットの収益モデルの確立を目指す。

ファミリーマートとカスミの一体型店は、14年11月にオープンした上青木店(埼玉県川口市)、15年3月の八潮大原店(埼玉県八潮市)に続く3店目となった。先行する2店の売場面積が約90坪であるのに対し、3号店は1.5倍の138坪で展開する。また、24席分のイートインスペースを備え、隣接して完全に仕切られた喫煙スペースも設けている。バックヤードを含めると167坪の規模となる。
1年半ぶりの一体型店について、カスミの藤田元宏社長は次のように語る。
「1号店は黒字化し、2号店もトントンまで来た。1店ずつ軌道に乗せたうえで次を考えていく。運営上のオペレーションは仕組みができてきたが、開発に際しては仕組みといえるものはなく、1店舗ずつ協議しながら進めている。本格的な拡大に進むためには、事業として独り立ちすることが不可欠だ。コンビニ+SMのフォーマットを、スーパーとしても利用していただくには、100坪を切る面積では難しさがある。生鮮の品揃えを充実させることで、融合店らしい品揃えになってきた。3号店の商圏は、生鮮を買うことに困っている生活者が多いと見ている」
白岡駅西口店は、JR宇都宮線・白岡駅から徒歩3分ほどに位置する。東武ストアの跡地を再開発したもので、17台分の駐車スペースも備えている。商圏は、駅前通り沿い半径500m程度と設定する。
「基本的に徒歩・自転車で駅を利用される生活者をターゲットにしている。通常のコンビニとの違いは、交通量が多ければいいというわけではない点だ。生鮮の需要を獲得するには、通行者ではなく商圏内に定住している方が必要になる」(藤田社長)

日刊流通ジャーナル2016年9月7日号より抜粋