
ベイシア(橋本浩英社長)は15日、SMフォーマットで12店目の前橋岩神店(群馬県前橋市)を開設した。同店はJR前橋駅から3kmほどの住宅街に位置する。高校跡地を開発したもので、ガソリンスタンドなどと商業集積を形成する。近隣には県庁や市営の多目的アリーナ、スポーツイベントなどが開催される公園があるため、平日は勤め帰り、週末はイベントによる集客が見込める。周辺は古くからの住宅地のため、車利用客だけでなく自転車での来店も多い。
商圏は3km内の4万5000世帯・10万人と設定する。既存店の空白エリアをカバーするための出店で、市内は11店、群馬県では43店となった。
売場面積は630坪で、同社のSMではやや小型となる。既存店にはドラッグ売場を併設しているケースも多いが、前橋岩神店はSMの機能に特化している。取扱品目は1万3500SKUで、昨年12月にオープンした699坪の小山店(栃木県小山市)と同等となっている。

サラダスタイル、ひとてまCOOKING
生鮮・加工食品でコーナー名を共有
MDは小山店の取り組みをベースに、新商品や売場の演出方法などを部分的に発展させている。低価格を打ち出す方針は従来と変わらないが、鮮度や簡便性、美味しさ、健康といった価値を取り入れることでブラッシュアップを図る。また、部門横断的な売場づくりも増えている。
象徴的な取り組みの1つが野菜摂取の提案コーナー「ベイシア 350 サラダスタイル」だ。青果の壁面にサラダやカット野菜を陳列するほか、惣菜部門のサラダコーナーも同じPOPで展開する。同店ではさらに、グローサリーの定番棚にも350 サラダスタイルとしてドレッシングやトッピング商材をコーナー化した。以前から生鮮のサラダ強化に合わせてドレッシング等の品揃えも拡充していたが、コーナー名も共通化することで部門間の連動を明確に打ち出す。

日刊流通ジャーナル2017年3月22日号より抜粋