
セミセルフレジが普及段階に入り、チェーン各社では集中レジの配置を見直す気運が高まっている。商品スキャンと支払いのオペレーションを分けるセミセルフレジは、従来のPOSレジとはかたちそのものが異なる。キャッシュドロアとレシート印字のプリンターが分離し、レジ担当者の前にはモニターとスキャナーだけがある状態だ。セミセルフレジの接客に必要な器具は、タブレットPOSの見た目とほとんど変わらない。

これまでタブレットPOSは、飲食店やアパレルなどの専門店を中心に導入が進んできた。主にレジスペースを十分に確保できないなかでの対応だったが、タブレットPOSは導入コストや機能の多彩さ、操作性、バージョンアップの手軽さなどで従来型POSレジをしのぐ面をもっている。セミセルフレジの拡大でレジのかたちに対する固定概念が崩れつつあるなか、業務の効率化と省スペース化を追求するうえで、POSの選択肢はタブレット型を含めて広がっている。
日刊流通ジャーナル2017年6月21日号より抜粋